きょうされんオンライン防災教室

投稿が前後してしまいましたが、9月22日(金)はきょうされんさんからの依頼でオンライン防災教室の講師としてお話をさせていただきました。

きょうされんさんは障害のある人たちへの理解が社会に広く浸透し根付くことで、障害のある人たちが安心して地域生活を送れることをめざし活動を続けておられます。今回の防災教室はジャパン・プラットフォームの助成を受け、きょうされんさんとAAR Japanさんで取り組んでいる活動だそうです。

何年か前からこのような防災教室を開催されていたようですが、今回は初めて障害をお持ちの当事者の方も参加されるということでどう伝えたら伝わりやすいか?を考えながら準備しました。

オンライン開催なので、どうやったら伝わりやすいかをとにかく考えました

身体的障害のある方、知的障害のある方、グループホームにお住まいの方、ご実家にお住まいの方、一人暮らしの方など様々な方がいらっしゃるということで、かなり頭を悩ませたのですが、私にお話があるということはわかりやすい話をしてほしい、武雄の話をしてほしいということかな、と思い武雄市北方町のB型就労支援施設 菜菜さんに取材もさせていただきました。

上の写真にある【おもやい防災ブック】も、とてもわかりやすいと好評いただきました。ミカドヤさん に感謝🙏

防災グッズも紹介してほしいということだったのですが、車椅子でも使えるトイレはありますか?と聞かれ、そういえばおもやいにあるものは移動式なので車椅子の方には難しいかなぁと感じました。そこで、武雄市防災・減災課さまにご協力いただき【ドント・コイ】をお借りしてきました。会場にも長崎県から車椅子ユーザーの方が実際に来てくださったので、中に入ってちゃんと移動できるかなどを確認していただきました。

車椅子だと中で回転できないので鍵を閉めるサポートが必要だとわかりました

菜菜さんの事例は写真付きで紹介しました。警報が出た時はすぐに荷物を整理したり車を避難させているそうです。令和元年は車もダメになったけど3年は逃しておいたから助かった、元年はスタッフだけで片付けたけど3年は利用者さんも一緒に片付けた、ということでした。

こんなに何回も浸かるなら、もしかしたら今度は利用者さんの実家が被災するかもしれない、家が被災しているのをいきなり見るより菜菜が浸かっているのを見て心の準備をしておいてもらったほうがいいのではないかと思って一緒に片付けた、そこで見てもらったことで片付けも率先して手伝ってくれるようになったそうです。

警報が出た時の片付けも最初は大変だったけど、今では4人いれば2時間で片付けられる、職員が気付かず違うところに片付けようとすると、目で見たものをよく覚えている利用者さんがこれはあっちじゃない?と教えてくれた、と利用者さんが【守られる側】から【一緒に行動する仲間】に変わったそうです。

普段から片付ける場所を貼り出してあります
誰が見てもわかるように記載

普段も近所の側溝掃除をしたり、職員さんも利用者さんも地元の方が多く何かあった時は区長さんなど連絡もとりやすい、家具を洗ったらまた使えるアウトドアグッズに変えた、さらにご家庭と菜菜さんで非常時の取り決めをA4にまとめて各自保存している、と水害に対してさまざまな取り組みをされていて、私自身とても勉強になりました!

修理費を抑えるために浸かったところまで壁を変えたらどこまで浸かったかが目に見えるようになってそれ以上高いところへ逃す目印になったそうです

参加者からの感想もいただいたのでいくつかご紹介を
・災害時の実際の写真や画像つきでわかりやすかった。実体験から伝えてくださったのがよかった
・「準備する、持っているだけではなく、実際に使って練習してみる」という言葉が印象的だった
・平時(普段)からできる対策がたくさんあった。緊急時に「どのように動くのか」「どのように連絡をするのか」など誰もが分かりやすく行動できるように普段から工夫しておくことはとても大切だと思った

いろんな環境の方がいて、その誰もが安心して避難できるような環境作りを考えていけたらいいなぁと感じた1日でした。

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