令和6年能登地震災害復旧支援@日本財団

日本財団様の助成金を受けて、3月~6月末までの期間 能登での復旧支援へ出ました。能登では、七尾市中島町の林業総合センター小牧集会所を使用させていただいている「被災地NGO協働センター」様の拠点にお世話になることで、活動資材や配布物資の保管などを行うことができ、継続した活動をつづけることができました。

ハイエースをレンタカーで借り、物資の運搬、現地での活動をしました。

3月

■現場対応、天気が荒れ模様(雪風嵐)の中、現場班は頑張って頂きました。 物資配布様々な団体による遊び場などのコーナーは子どもさんたちに喜ばれていました。ポン菓子。整体マッサージのボランティアさんにも来ていただき、こちらも大変喜ばれていました。

(つぶやき) ·掛け持ちしていた3つのお仕事が無くなってしまった。そのうちの1つは職場が入っていたビルが取り壊しになったため。そのお店は母が27年間やっていたお店なので、母がとても気落ちしている。 罹災判定で一部損壊との判定が出た。でも修理はしないといけないし…出費が多くなってしまうから物資の配布は助かる。との声も。

■3月ということで、大学生ボランティアもたくさん。大阪大学、関西学院大学、福知山大学などなど…

先日は関西国際大学の皆さんが来てくれて、一緒に近くの牡蠣漁師さんのところへお手伝いに行きました。牡蠣網が地震で倒れていたので綺麗に片付ることから始めたのですが、たくさん手伝いに来てくれたので30分ぐらいであっという間に終わりました。

学生さんの元気いっぱいな明るさと、丁寧な仕事と、思っていたよりも仕事が捗ったことで依頼主のお母さんもとても喜んでくれました。最後は地べたに座って車座になって全員でお茶飲みながら話をしたのですが、帰る時はお母さんがなんかみんな帰るの寂しいわぁ、泣いてしまいそうと涙目に…学生さんたちも再開したら食べに来ます!と言ってくれて、これからも交流が続くといいなぁと感じました。

また、仮設住宅ができ始めたので近くの避難所が解散となり19日の夜は拠点のみんなでご飯を作りに行き、避難されている皆さんと一緒にご飯を食べました。

「3ヶ月あっという間だったね。なんだかんだ楽しかったね。○○さんのおかげだね。」とお互いに感謝を伝える時間で、「良いボランティアさんにも恵まれたね。みんな毎日ありがとうね」と私たちにも声をかけてくださいました。あったか〜い時間でした。

これから違う避難所に移動される方、仮設住宅に避難される方に分かれます。それぞれの場所で元気でいてくれることを願いつつ…ただ、仮設に行っても高齢者には使い慣れないIHコンロだったり、コンロとエアコンと電子レンジを一緒に使ってしまうとすぐにブレーカーが上がってしまうほど電力が弱かったり、建てた場所が水捌けの悪い場所で床下を覗くと水が溜まっていたりと問題もあったり…仮設住宅についても、メディアでは伝わらない大変さがあります。

4月

先日は毎月来てくれている岩手のハピスコーヒーさんが青空カフェをオープン。皆さんコーヒーを飲みながらゆっくりまったりお話しされていて、とってもリラックスできているようでした♪

その横ではお魚屋さんの移動販売も。海が近いけどこの辺りには魚屋が無いので、お魚を食べるためには20分先のドラッグストアまで行かなければいけないそうです。この移動販売でお魚を買えた皆さんは「うわぁ、嬉しい!今夜は魚が食べれるわっ」と喜ばれていました。

災害ゴミ集積所に行った後、能登食祭市場にも行ってみました。GW期間中だけ外にテントを張って久しぶりの営業をされていましたが、立ち入り禁止の場所はひび割れやレンガが波を打っていて復旧には時間がかかりそうでした。

七尾は水の復旧はかなり進んでいますが、罹災証明の二次判定を待っている方も多く、家を解体するか補修して住むのかまだ決められない方もいます。そもそも大工さんなどの業者さんが少なく、業者が来るまで2年待ちと言われたという方も。

職を失った方も多いので、昨日も「ここはいつまでやるの?」と不安そうに聞かれた方もいました。「まだ頑張るつもりでいます」と伝えるとホッとされた顔で帰られましたが、この場所を使わせていただいている地元の皆さんにも本当に感謝です。

中島町だけでなく、穴水町や志賀町、輪島からも来られる方がいて、今では「物資をもらいにだけではなく、人と話しにここに来る」と言う方もいます。みんなのホッと一息つける場所になっています。

5月 

■3月から片付けを手伝っていたお宅の仏壇を納めなおしました。能登は大きな仏壇のあるお宅が多いように感じます。まだまだこれからどうするか、という不安もありながら、お家のかたも少しほっとした様子でした。

■解体予定の蔵から物を搬出したり、床が落ちている部屋の片付けをしたり…最後のお寺さんは全体が土まみれになっていて20人ほどで土壁を搬出するグループとお掃除をするグループに分かれました。

箒で掃いてから水拭きをすると1回で雑巾は真っ黒に!2回拭いても3回拭いてもなかなか土が落とせず何回も何回も拭きました。正直水害の時と同じで掃除はしてもしても終わりがないのですが、なんとかこの日の目処がつき15:30には終了。最後に住職さんからご挨拶もありました。

「正直諦めかけてかけていたけど、県外から皆さんが来てくれて頑張ろうと思えた」という言葉で、来て良かったなぁ!と参加された皆さんも喜ばれていました。

6月

■暑くなってきたため、涼しくなるための物資を助成金によって調達させていただきました。冷感タイプの敷きパッドなどは、仮設住宅の方々に大変喜ばれた。仮設住宅前でひらいたサロンで、凍らせた棒ジュースを配布すると、大人にも子どもにも賑やかに笑顔がひろがりました。

冷感敷きパッドなどを助成金で購入し、仮設での交流会で配布
凍らせた棒ジュースは大人も子どもも大喜びでした。

■土日は一般ボランティアさんが多かったので、現場へ。
どの現場にもリーダーが必要なので慣れているメンバーが1チームに1人入って活動しています。

災害廃棄物の集積方法にしても、各被災地でやり方が異なり、今回の集積所は特に難しいので仕分け方法や積む順番を考えながら仕分けをしていきました。
それでも受け取ってもらえなかったものもあり、廃棄方法に頭を悩ませています。一緒に集積所に来てもらったボランティアさんも「こんなに細かくて厳しいんですね」とビックリされていました。

かなり暑くなってきていて熱中症にもなりやすいため、ボランティアさんに適度な休憩と水分補給を促すことも忘れずに。今日しか活動できないボランティアさんは120%の力を出して休まずに働こうとされる方もいるので、お手伝いをすることはもちろんですが、家主さんとお話もしてコミュニケーションをとりつつ怪我なく元気に帰ってもらうことが1番大事です。

昨日お手伝いしたお宅は県外にお住まいの娘さんとお孫さんが片付けに来られていて、軽トラも持っておられませんでした。斜めに傾いた納屋からものを出して仕分けしハイエースに積んで最後にご挨拶をしていたときに「この家は今病院にいる母が住んでいた家。今は県外に住んでいることもあって自分たちだけでは集積所への搬出もどうしていいかわからなかった。本当に助かりました」と涙を流しながら喜ばれていました。

田舎のおじいちゃんおばあちゃんの家。子供さんたちは県外へ…というのはどこにでもある話だと思います。災害が多発している近年ではこのようなケースで当事者になり得る人がたくさんいらっしゃるのではないかと思います。家族でその家を今後どうしていくか話し合っておくことは大事だなと感じました。

まだまだ被災し手つかずの建物、水道がまだ出ない地域などもあり、災害の大きさや半島での災害復旧の難しさなどを実感しています。今後もできるかぎり現地へ足を運び、復興のためのお手伝いをし続けたいと思います。

一般社団法人おもやい 日本財団助成活動(~2024/6/30)

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